Macに眠っている不要なアプリを効率的に見つけ出す方法
•アプリを関連ファイルごと完全に削除する重要性の理解
•初心者から上級者まで、レベルに合わせた安全な削除方法の実践
•Macのストレージを解放し、パフォーマンスを改善する方法
なぜ定期的なアプリの整理が必要なのか?
アプリの整理は、単に空き容量を増やす以上のメリットをもたらします。定期的なメンテナンスがMacの健康を保つ鍵となります。
| メリット | 詳細 |
| ストレージの解放 | アプリケーション本体だけでなく、関連ファイルも削除することで、数GB単位のディスクスペースを確保できます。 |
| パフォーマンスの向上 | 不要なアプリやその関連ファイルがバックグラウンドで動作するのを防ぎ、Macの起動や動作を軽快にします。 |
| セキュリティの強化 | 更新されていない古いアプリは、脆弱性を抱えている可能性があります。不要なアプリを削除することは、攻撃の対象を減らすことに繋がります。 |
| 快適な作業環境 | Launchpadやアプリケーションフォルダが整理され、本当に使うアプリに素早くアクセスできるようになります。 |
ステップ1:使っていないアプリを見つけ出す
整理整頓の第一歩は、「何を捨てるか」を決めることです。macOSには、使っていないアプリを簡単に見つけ出すための優れた機能が標準で搭載されています。
1.画面左上の Appleメニュー をクリックし、 「このMacについて」 を選択します。
2.表示されたウィンドウで 「ストレージ」 タブをクリックし、 「管理…」 ボタンを押します。
3.左側のメニューから 「アプリケーション」 を選択します。
ここには、Macにインストールされているすべてのアプリが一覧表示されます。「最終アクセス日」 や 「サイズ」 で並べ替えることで、長期間使っていないアプリや、特に容量を圧迫しているアプリを簡単に見つけ出すことができます。
(画像:macOSのストレージ管理画面で、アプリケーションがサイズ順に並んでいるスクリーンショット)
削除判断のヒント:
•最終アクセス日が1年以上前:そのアプリは本当に必要ですか?
•「?」アイコンが表示されている:アプリが破損しているか、一部のファイルが失われています。削除の有力候補です。
•インストールした記憶がない:他のアプリと一緒にインストールされたバンドルソフトかもしれません。
ステップ2:自分に合った削除方法を選ぶ
アプリの削除方法は一つではありません。あなたの目的やスキルレベルに合わせて最適な方法を選びましょう。
| 削除方法 | 手軽さ | 完全性 | 安全性 | おすすめのユーザー |
| A. ゴミ箱へドラッグ | ★★★ | ★☆☆ | ★★☆ | とにかく手早く消したい初心者 |
| B. Launchpadで削除 | ★★☆ | ★☆☆ | ★★☆ | App Storeから入れたアプリを消したい初心者 |
| C. 専用アンインストーラ | ★☆☆ | ★★★ | ★★★ | 関連ファイルごと完全に消したい全ユーザー |
ステップ3:アプリを正しい方法で削除する
方法A:ゴミ箱へドラッグ(基本だが不完全)
最も手軽な方法ですが、前述の通り関連ファイルが残ってしまいます。
1.Finder を開き、「アプリケーション」フォルダに移動します。
2.削除したいアプリのアイコンを、Dockにある ゴミ箱 にドラッグ&ドロップします。
3.Dockのゴミ箱アイコンを右クリックし、「ゴミ箱を空にする」 を選択します。
方法B:Launchpadで削除(App Storeアプリ向け)
App Storeからインストールしたアプリは、iPhoneのように簡単に削除できます [1]。
1.Dockから Launchpad を開きます。
2.削除したいアプリのアイコンを長押し(またはOptionキーを長押し)すると、アイコンが震え始めます。
3.アイコンの左上に表示される 「×」 ボタンをクリックし、確認画面で 「削除」 を選択します。
方法C:専用アンインストーラで完全削除(推奨)
Macをクリーンに保つための最も確実な方法は、専用のアンインストーラアプリを使うことです。これらのツールは、アプリ本体と、システム内に散らばった関連ファイルを自動的に見つけ出し、まとめて削除してくれます。
ここでは、無料で使える定番アプリ 「AppCleaner」 を使った方法を紹介します [2]。
1.公式サイトから AppCleaner をダウンロードし、「アプリケーション」フォルダに移動します。
2.AppCleanerを起動します。
3.Finderの「アプリケーション」フォルダから、削除したいアプリをAppCleanerのウィンドウにドラッグ&ドロップします。
4.AppCleanerが、アプリ本体と関連ファイル(設定ファイル、キャッシュなど)を自動的にリストアップします。
5.内容を確認し、「削除」 ボタンをクリックします。
(画像:AppCleanerのウィンドウにアプリがドラッグされ、関連ファイルがリストアップされているスクリーンショット)
この方法を使えば、手動でライブラリフォルダ(~/Library/Application Support/ や ~/Library/Caches/など)を探し回る手間なく、安全かつ完全なアンインストールが可能です [3]。
ステップ4:削除できないアプリの対処法
アプリを削除しようとすると、エラーメッセージが表示されることがあります。
•「項目“(アプリ名)”は使用中のため、ゴミ箱に入れることができません。」
•原因:アプリがまだ起動しているか、バックグラウンドでプロセスが動いています。
•対処法:Dockでアプリアイコンを右クリックし、「終了」を選択します。それでもダメな場合は、「アクティビティモニタ」で該当するプロセスを強制終了するか、Macを再起動してから再度試してください。
•「“(アプリ名)”はmacOSで必要なため、変更または削除できません。」
•原因:メール、Safari、メモなど、macOSに標準で付属しているアプリは、システムの整合性を保つために保護されています。
•対処法:これらのアプリは削除できません。使わない場合は、Dockから取り除くなどして目につかないようにしましょう。
ステップ5:最後の仕上げと注意点
アプリを削除した後、いくつか確認しておくべき点があります。
•ゴミ箱を空にする:アプリをゴミ箱に移動しただけでは、ストレージは解放されません。Dockのゴミ箱を右クリックし、「ゴミ箱を空にする」を忘れずに行いましょう。
•サブスクリプションの確認:アプリを削除しても、そのアプリ経由で契約したサブスクリプション(月額課金など)は自動的に解約されません [1]。App Storeの「アカウント設定」や、各サービスのウェブサイトで別途解約手続きが必要です。
まとめ
Macの快適さを維持するためには、定期的なアプリの整理が不可欠です。年に1〜2回、大掃除のタイミングで、この記事で紹介した手順を見直してみてはいかがでしょうか。
1.見つける:macOSの「ストレージ管理」機能で、不要なアプリを特定する。
2.選ぶ:手軽な方法か、完全削除を目指すか、自分に合った方法を選ぶ。
3.削除する:無料の「AppCleaner」など、専用ツールを使えば安全・確実に完全削除できる。
4.確認する:ゴミ箱を空にし、不要なサブスクリプションが残っていないか確認する。
