デジタルデトックスを3日間やってみた結果

家族旅行の3日間、意図的にスマホとパソコンを使わないようにしてみました。完全にはオフにできませんでしたが、いくつかの気づきがありました。在宅ワークで画面を見ている時間が長い自分にとって、この3日間は思った以上に大きな経験でした。正直に書いてみます。

なぜやろうと思ったか

きっかけは、次女の一言でした。「パパ、またスマホ見てる」。家族で食事をしているとき、無意識にスマホを触っていたらしいです。自分では気づいていませんでした。

在宅ワークをしていると、仕事とプライベートの境界が曖昧になります。朝起きてすぐSlackを確認し、食事中もメールが気になり、寝る前にもう一回だけチャットを見ます。それが当たり前になっていました。スクリーンタイムを確認してみたら、1日平均12時間以上画面を見ていました。仕事も含めてですが、それにしても多すぎます。

「これはまずいな」と思いました。たまたま家族旅行が控えていたので、その3日間だけでもデジタルから離れてみることにしました。完全オフは現実的ではないので、最低限のルールを決めました。

設定したルール

完全にスマホを封印するのは無理です。緊急連絡もありますし、旅行先の地図も必要です。だから「できる範囲で」というゆるいルールにしました。

メールは朝1回だけ確認します。緊急対応が必要なものだけ返信します。SNS(X、Facebook、Instagram)は見ません。ニュースサイトも見ません。仕事のチャット(Lark、Discord)は「3日間不在」と設定して通知をオフにします。写真撮影はOKです。ただし撮った写真をSNSに投稿しません。

このルールをスタッフにも事前に伝えました。「3日間、緊急以外は対応しません」と。小さい会社だと、経営者が不在でも回ることを確認する良い機会にもなると思いました。実はこれが、後で一番の収穫になりました。

1日目:落ち着かない。自分の依存に気づく

朝、目が覚めて最初にスマホを手に取ろうとしました。ルール通りメールだけ確認します。緊急案件なし。スマホを置きます。

ここからが辛かったです。何度もスマホを触ろうとします。ポケットに手が伸びます。何をするわけでもないのに、無意識に画面を見ようとします。自分がどれだけスマホに依存していたか、初日で痛感しました。ある研究では、人は1日に平均150回以上スマホを触るらしいです。自分もそのくらいだったと思います。

家族で観光地を回っているとき、ふとSNSで調べたくなります。「この場所の口コミは?」「近くにいいカフェは?」。普段ならすぐにスマホで検索するところを、ガイドブック(妻が事前に買っていた)で調べたり、地元の人に聞いたりしました。効率は落ちますが、不思議と会話が増えました。地元のおばちゃんにおすすめの食堂を教えてもらったのは、スマホ検索では得られない体験でした。

夜、旅館で何もすることがなくなりました。普段なら寝る前の1時間はSNSを眺めているのに、それがありません。最初は手持ち無沙汰でしたが、子どもたちとトランプをやりました。UNOとババ抜きと大富豪。長男(小3)がものすごく喜んでいました。「パパがこんなに一緒に遊んでくれたの久しぶり」と言われて、ちょっと反省しました。普段、体はここにあるのに心はスマホの向こう側にいたのでしょう。

2日目:少し慣れてきた。五感が開く感覚

2日目になると、スマホを触りたい衝動が少し減りました。完全にはなくなりませんが、「まあいいか」と思えるようになりました。

この日は山を歩きました。普段なら歩きながらPodcastを聴いたり、音楽を流したりしますが、イヤホンもつけずに歩きました。虫の声、風の音、木々のざわめき、子どもたちの笑い声。当たり前のことですが、普段は耳をふさいでいたことに気づきました。

子どもたちの様子をよく観察できました。次女が花を見つけて喜んでいること、長男が石を集めていること、長女が写真を撮りながらスケッチしていること。普段は「ふーん」で流しがちな子どもの行動に、ちゃんと付き合えました。次女が「パパ、この花きれいだよ」と見せてくれたとき、「ちょっと待ってね」ではなく「本当だ、きれいだね」とすぐに反応できました。たったそれだけのことが、嬉しかったです。

仕事のことが頭をよぎる瞬間は何度もありました。「あのメール返してないけど大丈夫かな」「あのタスク、スタッフに任せたけど進んでるかな」。でも、朝のメール確認で問題がないことはわかっています。不安は「実際の問題」ではなく「確認できないことへの不安」でした。これは重要な気づきでした。自分がスマホを頻繁に確認するのは、問題を解決するためではなく、不安を解消するためだったのです。

3日目:これ、意外といける。脳が動き出す

3日目になると、デジタルなしの生活に慣れてきました。スマホを触りたいとは思いますが、「なくても困らない」という感覚が出てきました。

旅行先の旅館でぼんやり庭を眺めながら、仕事のアイデアが浮かびました。新しいサービスの構想、業務フローの改善案、ブログで書きたいテーマ。普段は情報のインプットが多すぎて、アウトプットに使う脳のリソースが足りていなかったのかもしれません。何もしない時間に、脳が勝手に整理を始める感覚です。「余白」がないと、新しいことは生まれないのだと実感しました。紙のノートにメモしました。この3日間で書いたメモは、後で仕事に活きました。

家族との関係も明らかに変わりました。妻と2人でゆっくり話す時間が増えました。仕事の話ではなく、子どもの教育や将来の暮らし方について。「来年の夏はどこに行こうか」「長女の進路はどう考えている?」。こういう話を、いつの間にかしなくなっていたことに気づきました。大事な話ほど、「あとでゆっくり」と先送りしていました。でも「あとで」は来ません。目の前に時間があるときにしか、こういう話はできません。

帰ってきてからの変化

3日間の旅行から帰って、まずスマホの通知を確認しました。たくさんの通知が溜まっていましたが、緊急のものはゼロでした。3日間不在でも、仕事は回っていました。スタッフがちゃんと対応してくれていました。これは経営者として大きな安心材料になりました。自分がいなくても回る仕組みができていることの確認になりました。

旅行後、いくつかの習慣を変えました。

食事中はスマホを別の部屋に置く。手元にあるとどうしても触ってしまいます。物理的に離すのが一番効果的でした。家族全員のルールにしました。最初は長女が抵抗しましたが、1週間で慣れました。食事中の会話が明らかに増えました。

寝る1時間前はスマホを見ない。代わりに本を読むか、ストレッチをします。睡眠の質が明らかに上がりました。翌朝の目覚めが違います。スマホのブルーライトが睡眠に影響することは知っていましたが、自分で体験するとその違いに驚きます。

SNSの通知をすべてオフにしました。見たいときに見に行くスタイルに変えました。通知が来るたびに注意が引かれるのは、思った以上にストレスでした。通知をオフにしてから、「今ここ」に集中できる時間が増えました。

週に1回、「画面を見ない時間」を作っています。完全なデトックスは無理ですが、日曜の午後だけスマホを置いて過ごす時間を作っています。子どもと公園に行くとか、家族でボードゲームをするとか。デジタルデトックスと呼ぶほど大げさなものではありません。ただ「スマホを置いて、目の前のことに集中する時間」を意図的に作ります。それだけです。

完全オフは必要ない。「距離を取る」だけでいい

3日間のデジタルデトックスをやってみて思ったのは、「完全にオフにする必要はない」ということです。大事なのは、自分がデジタルに依存していることに気づくことです。そして、意図的に距離を取る時間を作ることです。

在宅ワークをしている人は特に、仕事とスマホの境界が溶けやすいです。自分の場合、仕事の連絡ツールがスマホに入っているから、プライベートの時間でも仕事が侵食してきます。それが「当たり前」になっていたことが、一番怖かったです。

デジタルデトックスという大げさなものでなくても、「食事中はスマホを置く」「寝る前の1時間は画面を見ない」だけで、生活の質は変わります。実感しています。大事なのは完璧を目指すことではなく、自分にとって「心地よい距離感」を見つけることです。

3日後に得たもの

物質的に何かを得たわけではありません。でも、いくつかの「気づき」を得ました。

自分が思っている以上にスマホに依存していたこと。確認できない不安は、実際の問題とは違うこと。何もしない時間にこそ、脳は動き出すこと。目の前の人との時間が、画面の向こうの情報より大切だということ。どれも頭ではわかっていたことですが、体験してはじめて本当にわかりました。

まとめ

3日間のデジタルデトックスは、スマホがなくても意外と困らないという事実と、画面の向こうより目の前の人との時間のほうが大事だという当たり前のことを教えてくれました。デジタルツールは便利ですし仕事に不可欠です。でも、道具に使われるのではなく、道具を使う側でいたいです。そのために、定期的に距離を取ることが必要だと実感しました。次の家族旅行でもやろうと思っています。今度は子どもたちも巻き込んで。

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