スクリーンショットアプリを変えたら仕事が速くなった話

地味な話ですが、仕事で毎日使うツールを変えるだけで、作業速度がかなり変わることがあります。自分の場合、それがスクリーンショットアプリでした。CleanShot Xというmacのアプリを導入してから、スクリーンショット関連の作業効率が大幅に改善しました。

以前のやり方とその問題

以前はmacの標準スクリーンショット機能を使っていました。Command + Shift + 4で範囲選択、Command + Shift + 3で全画面キャプチャ。基本的な撮影はこれで問題ありません。macに最初から入っている機能なので、追加コストもゼロです。

問題は、撮った後の加工でした。仕事で使うスクリーンショットは、撮って終わりではなく、加工が必要なことがほとんどです。

モザイクをかけたいときです。クライアントに画面を共有する際、個人情報や金額部分を隠す必要があります。標準機能にはモザイク機能がないので、別の画像編集アプリ(Skitchやプレビュー)を開いて処理します。アプリを起動して、画像を開いて、モザイクをかけて、保存します。この手順で2〜3分かかります。

注釈を入れたいときです。「ここをクリックしてください」と矢印やテキストを追加したい場面は頻繁にあります。プレビューで開いて、マークアップツールを使って矢印を引いて、テキストを入力します。操作に慣れていても1〜2分はかかります。

GIF動画を撮りたいときです。操作手順を動画で見せたい場面があります。標準機能では画面録画はできてもGIFへの変換はできません。別のアプリ(GiphyやLICEcap)をインストールして、設定を調整して、撮影します。これもまた手間がかかります。

画面上のテキストをコピーしたいときです。エラーメッセージや、画像に含まれるテキストを文字として取得したい場面があります。以前はスクリーンショットを撮って、それをChatGPTに貼り付けて「この画像の文字を起こして」と頼んでいました。AIの返答を待って、テキストをコピーして。1回あたり1〜2分のロスです。1日に10回やれば15分。月に換算すると5時間以上。地味に効きます。

つまり、1つの作業のために複数のアプリが必要で、それぞれの操作方法を覚える必要があります。しかも加工のたびにアプリを切り替えます。この「切り替えコスト」が積み重なって、かなりの時間ロスになっていました。

CleanShot Xを選んだ理由

スクリーンショットアプリはいくつか候補がありました。Snagit、Shottr、Xnapper、CleanShot X。1週間ずつ試して、最終的にCleanShot Xに落ち着きました。

選んだ理由は、「撮影から加工までを1つのアプリで完結できる」点。他のアプリも優れた機能を持っていますが、自分が必要とする機能(モザイク、注釈、OCR、GIF撮影、クラウドアップロード)がすべて1つのアプリに入っているのはCleanShot Xだけでした。

価格は買い切りで29ドル。年額のサブスクリプションプラン(クラウドストレージ付き)もありますが、買い切りでも基本機能は全部使えます。29ドルで月5時間の時短が得られるなら、投資対効果は文句なしです。

特に便利な機能

一番助かっているのがOCR機能です。画面上の任意の範囲を選択すると、そこに含まれるテキストをそのままクリップボードにコピーできます。スクリーンショットを撮る必要すらありません。範囲を選んでCommand+Cだけ。3秒で終わります。

以前のように「スクリーンショット撮影→AIにアップロード→OCR結果を待つ→テキストコピー」という4ステップが、「範囲選択→コピー」の2ステップに短縮された。エラーメッセージの文字起こし、PDF内のテキスト抽出、Web上の画像に含まれるテキストのコピー。あらゆる場面で使っています。

モザイク機能も便利です。撮影直後にクイックエディタが表示されて、そこでワンクリックでモザイク処理ができます。別アプリを起動する必要がありません。マウスで領域をドラッグするだけでモザイクがかかる。クライアントへの画面共有時に個人情報や金額を隠す作業が、文字通り一瞬で終わります。

注釈機能も充実しています。矢印、テキスト、ハイライト、四角囲み、番号付きのステップ表示。デザイナー出身の自分としては、見た目の整った注釈が簡単に作れるのが嬉しい。操作マニュアルやフィードバック資料を作るとき、見栄えのいい注釈が入った画像を素早く作成できます。

スクロールキャプチャも重宝しています。Webページの全体を1枚の長い画像にする機能。ECサイトの商品ページ全体のスクリーンショットを撮りたいとき、自動でスクロールしながらキャプチャしてつなぎ合わせてくれます。デザインレビューや、改善提案の資料作成で頻繁に使います。

GIF・動画撮影

画面の一部をGIF動画として撮影する機能もあります。操作手順をチームメンバーに共有するとき、テキストで説明するよりGIFの方が圧倒的に伝わりやすい。「ここをクリックして、ここにドラッグして、この順番で操作する」というのを、15秒のGIFで見せるだけで済む。Slackに貼ればループ再生されるので、受け取る側も手軽に確認できます。

MP4の動画撮影にも対応しています。GIFより長い手順や、音声込みの説明が必要なときに使います。クライアントへのフィードバック、バグの再現手順、新機能のデモ。これらも画面収録一発で共有できます。

クラウドアップロード

撮影した画像をワンクリックでクラウドにアップロードして、共有用のURLを取得できる機能もあります。相手にファイルを添付して送る必要がなく、URLを貼るだけで画像を見てもらえます。メールやチャットでのやりとりが楽になります。URLは一定期間で自動削除される設定もできるので、セキュリティ面でも安心です。

導入後の効率化

導入前と後で、スクリーンショット関連の作業時間を比べると、体感で半分以下になりました。具体的に計測したわけではありませんが、以下の作業がそれぞれ大幅に速くなっています。

OCRによる文字起こし。以前は1回あたり1〜2分 → 今は3秒。モザイク処理。以前は2〜3分 → 今は10秒。注釈付きのスクリーンショット作成。以前は3〜5分 → 今は30秒。GIF動画の作成。以前は5〜10分(別アプリ起動含む) → 今は1分。

1日にこれらの作業を合計で10〜20回やるとして、1回あたり平均2分の短縮。1日20〜40分の時短。月に換算すると7〜14時間。年間で80〜160時間。29ドルの投資で、年間80時間以上が返ってくる計算です。

ツール選びの考え方

スクリーンショットアプリのような「地味なツール」にこそ投資する価値があると思っています。派手な新しいSaaSサービスに飛びつくよりも、毎日何十回も繰り返す小さな作業を少し速くする方が、トータルの効果は大きい。

自分の場合、CleanShot X以外にも、Raycast(ランチャーアプリ、Spotlight代替)、Karabiner-Elements(キーボードカスタマイズ)、BetterTouchTool(トラックパッドジェスチャー拡張)など、地味だけど毎日使うツールに投資しています。1つ1つの効果は小さくても、積み重なると1日30分以上の短縮になっている実感があります。

仕事を速くしたいと思ったとき、大きな改革や新しい方法論を探しがちです。でも実は、自分が一番繰り返している作業を見つけて、そこを少し改善するだけで、大きな効果が得られます。小さな改善の積み重ねは、大きな改革よりも確実で、すぐに効果が出ます。

他のおすすめ地味ツール

CleanShot X以外にも、自分が毎日使っている「地味だけど効果が大きい」ツールを紹介します。

Raycast。macのSpotlightの代替ランチャーアプリです。アプリの起動、ファイルの検索、クリップボードの履歴管理、スニペットの展開。これらがキーボードショートカット一発でできます。特にクリップボード履歴は重宝しています。コピーしたテキストを過去50件分さかのぼれるので、「さっきコピーしたURLどこだっけ」がなくなります。無料プランで十分使えます。

Karabiner-Elements。macのキーボードをカスタマイズするツール。Caps Lockキーを使わないので、Hyper Key(Command+Control+Option+Shift同時押し)に割り当てています。これにより、あらゆるアプリにグローバルなショートカットキーを設定できます。たとえばHyper+Sでスクリーンショット、Hyper+TでターミナルなどC無料です。

1Password。パスワード管理ツール。これは「地味」というカテゴリに入らないかもしれませんが、セキュリティと効率の両方に効くツールとして欠かせません。クライアントのサービスにログインする場面が多い仕事なので、パスワードを一元管理できるのは必須です。

こうしたツールに共通するのは、「毎日何十回も繰り返す小さな操作を、少しだけ速くする」こと。派手さはないけど、確実に効く。半年後に振り返ると、これらのツールなしの生活が想像できなくなっています。

ツール導入の判断基準

新しいツールを導入するとき、自分なりの判断基準を持っています。その基準は3つ。

1つ目は「毎日使うかどうか」です。週に1回しか使わないツールに投資しても、効果は限定的。毎日何十回も繰り返す作業を改善するツールに優先的に投資します。スクリーンショットは毎日使う。だから投資する価値があります。

2つ目は「試用期間で効果を実感できるかどうか」です。CleanShot Xは無料トライアルがあったので、1週間試して効果を確認してから購入しました。試用なしで購入するツールは、信頼できるレビューを3件以上読んでから判断します。

3つ目は「依存度が高すぎないか」です。ツールがなくなったとき、業務が完全にストップするようでは困る。CleanShot Xが使えなくなっても、macの標準機能で最低限のスクリーンショットは撮れます。不便にはなるけど、仕事が止まることはありません。この「代替手段がある」状態を保つことが、リスク管理として重要です。

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